停止していた交付申請受付が再開
新型コロナウィルス感染症にかかる緊急事態宣言が多くの地域において解除される中中小企業・小規模事業者の事業再開をより一層支援していくため、補助金の制度内容の見直し・拡充を行うとして、交付申請の受付を一時的に停止して補助金申請システムの改修が行われていました。
2020年5月22日16時、補助金の制度内容の拡充が行われ、交付申請の受付が再開されました。
制度の見直し・拡充内容の詳細
5月22日に更新・公表された文書は次のとおりです。ほぼ全ての公表文書に何らかの更新がなされたようです。
- IT導入補助金2020 交付規程 通常枠(A、B類型)版(暫定版)
- IT導入補助金2020 交付規程 特別枠(C類型)版(暫定版)
- IT導入補助金2020 公募要領 通常枠(A、B類型)版
- IT導入補助金2020 公募要領 特別枠(C類型)版
- IT導入支援事業者登録の手引き
- ITツール登録要領
- ITツール登録の手引き
- 交付申請の手引き
注目の見直し内容:補助率3/4の類型
最も注目したい見直し内容は、補助率3/4の補助事業類型が登場したことです。以下は、IT導入補助金2020 公募要領 特別枠(C類型)1ページの「令和元年度補正IT導入補助金(A類型・B類型)との相違点について」と題する表です。
特別枠C類型-2という類型の補助率の枠(赤枠)に注目してください。従来2/3であった補助率が3/4にアップしています。
補助率3/4の条件
それでは、どうしたら、補助率3/4の事業採択を受けられるのでしょうか。
補助率3/4の事業採択を受けるためには、IT導入補助金2020 公募要領 特別枠(C類型)2ページの「類型判別チャート」で適用条件を確認することがポイントです。
類型判別チャートによると、補助率3/4のC類型-2となるためには、青枠の一つ手前の「導入ツールに、乙・丙のどちらかが含まれているか?」が「Yes(乙丙どちらか一つ以上)」となる必要があります。
導入ツールは、導入するITツールのことですが、乙・丙とはなんのことなのか、また疑問が出てきます。
コロナウイルス対策の甲乙丙
新型コロナウイルス感染症が事業環境に与える特徴的な影響を乗り越えるために、前向きなIT投資を行う事業者向けに特別枠(C類型)が創設されました。特別枠(C類型)では下記の3つのいずれかが対応するITツールを1つ以上、交付申請をしなければなりません。
- 甲:サプライチェーンの毀損への対応(顧客への製品供給を継続する)
- 乙:非対面型ビジネスモデルへの転換(非対面・遠隔でのサービス提供が可能なビジネスモデルに転換する)
- 丙:テレワーク環境の整備(従業員がテレワーク(在宅勤務等)で業務を行う環境を整備する)
それでは、甲乙丙に対応するITツールとは、どのようなツールなのか、どうしたら導入できるのでしょうか?
IT事務局のホームページには、IT導入支援事業者・ITツール検索というページがあります。
このページで検索すれば、甲乙丙に対応するITツールとそれを取り扱うIT導入支援事業者が見つかりそうです。
ページの下の方に、「IT導入支援事業者・ITツール検索」はこちら というボタンがあるのですが、、、
グレーアウトしていて使えません。
(2020年5月26日14:00現在の状況です。もし、使えるようになっていたらすみません。)
そこで、
このページをさらに下の方へスクロールすると、 IT導入支援事業者一覧(PDF) というダウンロードボタンが現れます。
このボタンをクリックして、ファイルをダウンロードします。
こちらにも IT導入支援事業者一覧(PDF) のリンクを貼っておきます。
ダウンロードしたIT導入支援事業者一覧のPDFファイルを開くと、事業形態、IT導入支援事業者名、本社所在地が記載された表を閲覧することができます。
一覧表の中のIT導入支援事業者へ連絡して、取り扱っているITツールと甲乙丙への該当性を確認します。
導入したいITツールが、乙・丙のどちらかに該当していれば、補助率3/4の条件をクリアすることになります。
なかなか、大変ですね。。。
当社にも、このようにしてご連絡をいただいたお客様がいらっしゃいます。本当にお疲れ様です。
例えば、当社の場合、
Microsoft 365 SFAパッケージが、乙丙に該当しています。
その他にも、特別枠C類型に該当するツールがありますので、当社ITツールの甲乙丙への対応に関しては、IT導入補助金2020のページをご参照ください。
ただし、ご説明した補助金適用の条件は、必要な条件でして、最終的な審査はIT事務局内で行われますので、ご説明した条件だけで十分ではないことにご留意ください。
今年の特徴は、
今年は、「特別枠(C類型)」が登場して、ハードウェアが補助対象になるということで注目されています。(昨年まではソフトウェアが対象でした)
さらに、補助金上限の高さ(450万円)にも高い関心が集まっていましたところ、今般の制度内容の拡充により、「特別枠(C類型)」の中に、補助率が3/4となるC類型-2が加わったことで、今後、このC類型-2の採択を狙って、補助金の受給申請は加熱すると見られます。
この機会にテレワーク環境の整備をお考えの企業も多いのではないでしょうか。
気になるのは、コロナ禍での緊急措置の為、制度の見直し・修正が頻繁に行われたことが影響しているのか、これまでIT補助金に慣れた方でも今年の制度は難しいと感じられる方が多ことです。新しい制度の為、詳しい解説ページも見当たりませんので、公募要領や交付申請の手引きをしっかり読み込むことが必要です。事務局のホームページはこちらです。
ご相談 お待ちしています
当社では、早い段階から、IT補助金の動向に注目し、制度内容の理解に取り組んできましたので、既にIT支援事業者の採択を受け、ITツールの認定も進んでおります。
ご利用いただける補助スキームやITツール、申請方法など、ご相談いただければ何なりとお答えしてまいりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
新型コロナの影響で打合せ等を自粛されている方に対しては、Web会議でのご相談にも対応しております。お問い合わせの時に「Web会議希望」とお書き添えいただければ時間調整いたします。
また、社内稟議等で、当社の「IT導入支援事業者採択通知書」が必要な場合には、当該通知書の控をご提示しますので、その旨お知らせください。その場合、「採択通知書提示希望」とお書き添えいただけますと助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。
- 投稿タグ
- IT補助金