Google , Temasek , Bain &Companyが10月3日に発表したインターネットエコノミーレポート「eConomy Southeast Asia 2019」によると、東南アジアインターネット経済の市場規模が予想を上回るスピードで急拡大していることがわかりました。同レポートによると、2019年のASEAN(東南アジア諸国連合)主要6カ国(Indonesia,Malaysia, the Philippines,Singapore, Thailand and Vietnam)におけるインターネット経済(Online Travel (Flights, Hotels, Vacation Rentals); Online Media (Advertising, Gaming, Subscription Music
and Video on Demand); Ride Hailing (Transport, Food Delivery); e-Commerce)の市場規模は995億ドルとなり、これは2015年(316億ドル)の3倍以上に規模となります(下図を参照してください)。予測では2025年には3,000億ドルを突破する勢いです。同レポートの2018年版(Google と Temasek による調査で、2018年は Bain &Companyが参加していません)では2025年の市場規模を2,400億ドルと予測しており、こちらも大幅な上方修正ということになります。

ASEAN主要6カ国のインターネット経済市場規模

東南アジアインターネット経済の内訳では、特にE-Commerceの成長が顕著であり、2015年の55億ドルから2019年に382億ドルへ、実に6倍以上の増加となっています。2025年には1,530億ドルという巨大市場になることが見込まています。

小規模ながら、E-Commerceに次いで急成長しているのがRide Hailingです。2015年の29億ドルから2019年に127億ドルと4倍以上の規模となり、Online Mediaを追い抜いています。2025年には400億ドルとの予測です。Ride HailingにはFood Deliveryが含まれており、2015年に4億ドルの市場でしたが2019年には52億ドルと13倍の急成長を遂げています。かつてこの分野の主要なプレイヤーは代替交通サービスの提供に焦点を合わせていましたが、フードデリバリーにシフトしています。

東南アジアEC最新事情(2019年9月)